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執事はお嫌いですか?
第4章 主人と執事の迷想
「もうちょっとスキンシップ・・・?
いや、俺がそんなできるはず――」

などと悶々と独り言。

「あー・・・!なんでこんなこと考えてるんだよ・・・・」

くしゃくしゃと髪に手をかけ、ぐるぐると回る気持ちを抑えこむ。

起き上がり、ベッドに腰かけると丁度クロが戻ってきた。
手には2人分の紅茶。

「紅茶で良かったですか?」
「・・・ありがとう」

クロは床に座って正座。
俺はベッドに座っているため、自然と見下ろす形となっている。

「それで話とは・・・」
「あ、はい。」

クロはか細く笑うと、俺のほうに近づき目を見つめてきた。
おまけに満面の笑みだ。

「な、何だよ」

じっと見据えられ、逸らしようにも逸らせない。
ドクドクと、こんなにも大きく聞こえるはずがないのに脈が鮮明に聞こえる。

なぜか何も喋ってこないし、見つめてくるだけ。
見つめられる側はかなり恥ずかしいのだけど・・・・

「ふはっ・・・・」

すると少し沈黙したかと思うと、突然噴き出して笑いだしたクロ。
人の顔見つめたかと思うと、今度は噴き出す。

い、意味わからないなこの執事は・・・・。

「斎様は・・・・私のことを知りたいですか?」
「は、はぁ?・・・まぁ、知れるとこまでなら。
え、クロ、俺に教えてくれるのか・・・?」

やっと色々知れるのか!と俺は身を乗り出す。

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