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執事はお嫌いですか?
第4章 主人と執事の迷想
「アルバイトは単なる暇つぶしです」
「・・・・はぁ!?」

暇つぶし!アルバイトが、暇つぶし――・・・!

「毎日同じことを繰り返してると、不意に何か違ったことをしたくなりまして。
それで、アルバイト紹介所で紹介してもらって、アルバイトをしようと思っていました。

そして、先ほど話した通り、斎様のお母様と出会い、面白そうだなぁと思ったので即決めし、今日までに至ります。

アルバイトでしたら、お金も入りますし部活も入ってないので、ありあまった時間潰せますし、一石二鳥です。

・・・・あ、それと。
私は特待生枠で今の高校に入ったので費用はさほどかかってません。

それでも、暇つぶしには変わりありませんけど・・・。」

“アルバイトを利用するというのは、我ながらいい考えでした”と俺に向けてにっこり・・・
にっこり――・・・

「それ頭良いやつがやることだな・・・」
「そうなんですか?」
「その顔もムカつく・・・」
「普通ですよ?」

反論できるほど、クロは頭悪くないし、逆に頭良いらしいし――・・・。
噂情報だけど、本人の口から特待生枠で入ったと聞いては嘘ではないな・・・。

「そのアルバイトを今してるわけだが・・・
良い暇つぶしになってるのか」

“暇つぶし”とは言っても、色々とやることはこなして、俺の身の回りのことまで成し遂げているクロには文句の一つ言いようがない。
というより、言う勇気がなぜか無い。

「はい。
それはもう――・・・

まさか仕えるご主人様が可愛らしくて、年下後輩くんだとは思っていませんでしたので、大変良い暇つぶしになっております」
「そ、そうか・・・」

言っていることと口調が、俺をいじっているのか、アルバイトを楽しんでいるのかどっちかわからないぞ・・・。

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