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執事はお嫌いですか?
第4章 主人と執事の迷想
「でしたら・・・斎様はなぜここの高校に?」
「俺は・・・
自分の頭でいけそうなところが今の高校だったから選んで、母さんは、行きたいところいきなさい。みたいな感じだったし・・・。
意図があったわけではないな」
「なるほど・・・
――でも斎様。
もし大学へ行くのなら、自分でやりたい目標をはっきり決めておいたほうがいいかもしれません。斎様のご両親なら行かせるかもしれませんが・・・
それでも、夢は無いよりはあったほうがいいですよ。
私が今、そのことで悩んでいますからね」
「そうかぁ・・・」
クロの卒業後の進路調査を見てみると、地元の近くの大学が書かれていた。
学科は空欄。
「俺はまだわかんない」
「まだ時間はたくさんありますし、ゆっくり考えてください」
優しく笑うクロは掛け時計に目を移すと、「そろそろ」と俺を促した。
「ふぁあ・・・」
またひとつ欠伸をかまし、涙をぬぐう。
明日起きれるか・・・
「寝るまで近くに居ます」
クロは手に持った勉強道具を見せる。
「ん・・・」
俺は少し薄暗い屋敷の中、クロと一緒に自室へ戻っていった。
「俺は・・・
自分の頭でいけそうなところが今の高校だったから選んで、母さんは、行きたいところいきなさい。みたいな感じだったし・・・。
意図があったわけではないな」
「なるほど・・・
――でも斎様。
もし大学へ行くのなら、自分でやりたい目標をはっきり決めておいたほうがいいかもしれません。斎様のご両親なら行かせるかもしれませんが・・・
それでも、夢は無いよりはあったほうがいいですよ。
私が今、そのことで悩んでいますからね」
「そうかぁ・・・」
クロの卒業後の進路調査を見てみると、地元の近くの大学が書かれていた。
学科は空欄。
「俺はまだわかんない」
「まだ時間はたくさんありますし、ゆっくり考えてください」
優しく笑うクロは掛け時計に目を移すと、「そろそろ」と俺を促した。
「ふぁあ・・・」
またひとつ欠伸をかまし、涙をぬぐう。
明日起きれるか・・・
「寝るまで近くに居ます」
クロは手に持った勉強道具を見せる。
「ん・・・」
俺は少し薄暗い屋敷の中、クロと一緒に自室へ戻っていった。