この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
執事はお嫌いですか?
第5章 主人と執事とお客さんと
「クロがそこまで過保護にならなくても俺は大丈夫だし・・・。
それに、泊まりにくる奴は男――付き合いも長い。
下心なんて無いだろ」
「そうなんでしょうか?」
「ん。
あと、クロにあまり心配はかけたくないし・・・。
アルバイトなんだから、そこまで過保護にならなくてもいいんだぞ?」

カップに手をつけ飲むと、ふう。と一息ついた。
ふわっと広がるあたたかい甘味に頬を緩ませる。

その姿をじっとクロは見て、少し俯かせた。

「別に私が好きで妬いているだけです・・・
斎のアホ・・・」
「・・・この紅茶美味しい。クロこの紅茶どこで買ったんだ!」
「――・・・普通の近所のスーパーで売っていたものです・・・。
別に高級だから、市販より美味しい。といっても、淹れ方で結構変わるものなんですよ、鈍感主人様」

意味わからず、やれやれと首を振って馬鹿にしたような呆れたような、そんな顔を俺に向けてきた。

「鈍感は余計だ・・・!」
「事実を述べただけです」
「ん~~!」

ムカっときたが、ここは平常心平常心・・・。

勝算も無いのだから、朝から無駄な体力は使わないことに決めた。

「斎様。早く食べてしまわないとご友人様が来られるのではないですか?

毎度ながら、味わって食べていただくのは有難いのですが、ご自分の部屋などの整理はご自身でなさると思い、何もしていませんが・・・
済んでいるのか私、少々気になって、私がやっておいたほうがよかったのかと・・・」
「わかってるし、大丈夫!食べて、今からやるし!」

丁寧に塗られた食パンを口にしてもぐもぐとする俺を、「そのようですね」と優雅に笑うクロ。


変わらない朝が今日も過ぎていった。










「ご馳走様でした」と口にして、席を立って歯磨きを済ませると自室へ戻る。
無駄なものは何もない、クロの部屋とあまり大差ないシンプルな部屋を見渡す。

先にやろうと思っていたことをクロに先に言われて、親の言うことをきいている子供のような気分になったが、取り合えずは片付けしないと。と行動に移した。

まずは、壁一面の本棚の整理から始めた。

両親からもらった本や、参考書。
他は、アルバムやらなんやら。全く手をつけてないものまで。

取り出す度にうすくかぶった埃を掃う作業を繰り返す。
こんなものまであったっけ・・・という懐かしいものまで片付けると出てくる。
/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ