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執事はお嫌いですか?
第5章 主人と執事とお客さんと
「お、俺は女ではないぞ・・・・?」
「知ってますよ」
「だ、だったらおか、しい・・・」
「何がですか?」
「異性じゃないぞ・・・?」
「同性に欲情してはいけませんか?」
ゆるりと笑い、「駄目でしょうか?」といかにも当たり前。と言わんばかりの顔。
「私は斎様を知ったときから、今日に至るまでそういう目で見ていましたよ?
――お気づきになりませんでしたか?」
「・・・・」
薄々というか、何というか・・・・
今までのクロの行動は・・・・欲情――?
キスや以上なまでのスキンシップ。
あれは―――?
「よ、欲情とかっよくわかんないし・・・し、しかもお、俺にとか・・・え、え?」
「――もしかして、私が理由も無く斎様を襲っていたとお思いでしたか?
あれは普通の執事でもすることだと?」
クロは何かを確かめるように俺に尋ねる。
「・・・ただ俺、馬鹿にされて遊ばれてたのかと」
それに対してクロは首をかしげて、さらに俺に混乱を招くだけだった。
だって――
俺を弄って笑って、楽しんで、馬鹿にして・・・
そんな感じだったじゃんか――
「そうですか」
そう一言呟くと、クロはにっこりと笑う。
「斎様は本当に鈍いですね」
「なんでそうなるんだよ」
クロが今、何を考えているか本気でわからない・・・
急に“欲情してる”なんて言われたら誰だって戸惑う。
それに加えて、男から欲情とか・・・
「クロ。ひとまず、泊りにきている間だけはできるだけ抑えてくれ・・・」
「努力します」
春が来る前に、この衝撃。
一応、釘を刺したが、気味悪いほどの満面を向けてくるクロは本当に言うことを聞いてくれるのか?
信じがたい・・・
「大丈夫だろうな」
「大丈夫ですよ?」
「う~ん・・・」と半信半疑な目でクロを見つめていると、突然チャイムが屋敷に鳴り響き、俺は驚きで肩をあげた。
「いらっしゃったみたいですね」
「うん・・・」
どうやら、春が来たみたいだ。
予想より結構早いし、来る前にメールする。と言っていたが・・・
机に置いてあったスマホをタップして確認してみると、新着メール一件。という表示が出ていた。
俺が気づいてなかった・・・
「斎様、行きますよ」
「ん」
クロと一緒に自室を出て、玄関へ向かい、ドアを開けた。
開くと同時にあたたかい風が頬をかすり、春の姿が見えた。
「知ってますよ」
「だ、だったらおか、しい・・・」
「何がですか?」
「異性じゃないぞ・・・?」
「同性に欲情してはいけませんか?」
ゆるりと笑い、「駄目でしょうか?」といかにも当たり前。と言わんばかりの顔。
「私は斎様を知ったときから、今日に至るまでそういう目で見ていましたよ?
――お気づきになりませんでしたか?」
「・・・・」
薄々というか、何というか・・・・
今までのクロの行動は・・・・欲情――?
キスや以上なまでのスキンシップ。
あれは―――?
「よ、欲情とかっよくわかんないし・・・し、しかもお、俺にとか・・・え、え?」
「――もしかして、私が理由も無く斎様を襲っていたとお思いでしたか?
あれは普通の執事でもすることだと?」
クロは何かを確かめるように俺に尋ねる。
「・・・ただ俺、馬鹿にされて遊ばれてたのかと」
それに対してクロは首をかしげて、さらに俺に混乱を招くだけだった。
だって――
俺を弄って笑って、楽しんで、馬鹿にして・・・
そんな感じだったじゃんか――
「そうですか」
そう一言呟くと、クロはにっこりと笑う。
「斎様は本当に鈍いですね」
「なんでそうなるんだよ」
クロが今、何を考えているか本気でわからない・・・
急に“欲情してる”なんて言われたら誰だって戸惑う。
それに加えて、男から欲情とか・・・
「クロ。ひとまず、泊りにきている間だけはできるだけ抑えてくれ・・・」
「努力します」
春が来る前に、この衝撃。
一応、釘を刺したが、気味悪いほどの満面を向けてくるクロは本当に言うことを聞いてくれるのか?
信じがたい・・・
「大丈夫だろうな」
「大丈夫ですよ?」
「う~ん・・・」と半信半疑な目でクロを見つめていると、突然チャイムが屋敷に鳴り響き、俺は驚きで肩をあげた。
「いらっしゃったみたいですね」
「うん・・・」
どうやら、春が来たみたいだ。
予想より結構早いし、来る前にメールする。と言っていたが・・・
机に置いてあったスマホをタップして確認してみると、新着メール一件。という表示が出ていた。
俺が気づいてなかった・・・
「斎様、行きますよ」
「ん」
クロと一緒に自室を出て、玄関へ向かい、ドアを開けた。
開くと同時にあたたかい風が頬をかすり、春の姿が見えた。