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執事はお嫌いですか?
第5章 主人と執事とお客さんと
「クロは普段通りだったぞ・・・?」
今に至るまで、いつもと変わらず、朝食も美味しくて、散った桜も綺麗に清掃されていて、休日明けのシャツも皺ひとつなく丁寧にアイロンされてて・・・。
「そこはわからないかな・・・。
榊先輩がそのキスをどう思っているかもわからないし、斎に言ってないってことはあまり気にしてないってことじゃない?
あの、クールな性格だし・・・」
「そうなのか・・・」
「うん――。
だって、同性にキスされて動揺しない人なんて榊先輩以外思い当たらない」
春はキッチンの方向を見つめて、「ほんと顔色ひとつ変えないね・・・何考えているか全然読めないなぁ」と小さく呟いた。
「一緒に生活して数日経つし、色々あって分かったつもりなんが、俺もはっきりとよくわからない・・・」
「はは。斎は苦労人だね」
「笑いごとじゃないんだぞ~・・・」
俺は、むっと頬を膨らませ、春はおかしそうに笑った。
「お二人とも楽しそうですね。
どのようなお話をなさっているのですか?」
向かい合って笑っていると、クロが2人分のお茶とクッキーを持って戻ってきた。
「いや、何でもないぞ」
「はい、何でもないです」
2人で苦笑すると、クロは不思議そうに瞬きをした。
さすがに、これは許可を出されていても訊く勇気は無いな・・・。
――それに俺は何度かクロにキスされている身だし・・・。
そう心の中で俺は思った。
「春様は何かご昼食をお食べになって来ましたか?」
午後1時を回る頃。
時間も忘れて、2人でのんびりと雑談をしていると、クロが洗濯物を抱えてリビングを通った。
今に至るまで、いつもと変わらず、朝食も美味しくて、散った桜も綺麗に清掃されていて、休日明けのシャツも皺ひとつなく丁寧にアイロンされてて・・・。
「そこはわからないかな・・・。
榊先輩がそのキスをどう思っているかもわからないし、斎に言ってないってことはあまり気にしてないってことじゃない?
あの、クールな性格だし・・・」
「そうなのか・・・」
「うん――。
だって、同性にキスされて動揺しない人なんて榊先輩以外思い当たらない」
春はキッチンの方向を見つめて、「ほんと顔色ひとつ変えないね・・・何考えているか全然読めないなぁ」と小さく呟いた。
「一緒に生活して数日経つし、色々あって分かったつもりなんが、俺もはっきりとよくわからない・・・」
「はは。斎は苦労人だね」
「笑いごとじゃないんだぞ~・・・」
俺は、むっと頬を膨らませ、春はおかしそうに笑った。
「お二人とも楽しそうですね。
どのようなお話をなさっているのですか?」
向かい合って笑っていると、クロが2人分のお茶とクッキーを持って戻ってきた。
「いや、何でもないぞ」
「はい、何でもないです」
2人で苦笑すると、クロは不思議そうに瞬きをした。
さすがに、これは許可を出されていても訊く勇気は無いな・・・。
――それに俺は何度かクロにキスされている身だし・・・。
そう心の中で俺は思った。
「春様は何かご昼食をお食べになって来ましたか?」
午後1時を回る頃。
時間も忘れて、2人でのんびりと雑談をしていると、クロが洗濯物を抱えてリビングを通った。