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執事はお嫌いですか?
第5章 主人と執事とお客さんと
いつも見る、明らかに何か企んでいる顔なのだが――・・・

でも、大型スーパーとか、今まで行く機会あまり無かったし・・・

水槽で泳ぐ魚・・・

実践販売・・・

カート押したい・・・

テレビで見た、大型スーパーのリニューアルオープンの映像が頭の中で流れた。

「な、なんかちょっと興味ある・・・」
「なら、行きましょう」

クロは、引っかかりました。という顔で満足げに返事をした。

さすがに、クロが行くスーパーにはなかなか興味があったので勝てなかった・・・
あの、紅茶とか気になるし・・・

「い、斎ちょろい・・・」

春は会話に少し呆れた顔をして「でも楽しそうですし、行きましょうー」と提案に乗った。

「じゃあ、行きましょうか」

クロはしゃがんで俺の服を整えて、「可愛らしいです」と頭を撫でた。

「は、春の前でそんな事言うな・・・!」

俺はぐーっとクロの顔を押しのけて、距離を取った。

「斎様、痛いです・・・」

頬をさすり、大げさに痛いアピールをするクロ。

そんな顔しながらも、今、さり気なくを装ってキスしようと企んでいただろ・・・

「やっぱり仲いいね~」
「良くない・・・!」

俺はパタパタとスリッパを鳴らして、玄関のほうへ逃げていった。

春もクロもやりたい放題やって・・・!
絶対言い返す!

などと、恨みながら頬を膨らまして、廊下を歩いていると

「――でも、何気にスーパー行くの、楽しみにしてますよね?」
「ええ。かなり」
「子供ですね」
「はい」

くっそう~・・・!

リビングから聞こえる二人の笑い声にしかめつつも、心は少し踊っていて、まんざらでもない気分で靴をはいた俺だった。













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