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執事はお嫌いですか?
第5章 主人と執事とお客さんと
「・・・・・・?
普通に、屋敷では執事と主人、学校では先輩と後輩だけど・・・」
「いや、そういうことじゃなくて~・・・」
春はますます呆れた顔をして、言葉を濁した。
「ん~・・・?」
俺は春の様子を見て頭をこんがらがせていると、会計を済ませたクロが笑顔で戻ってきた。
「斎様。
購入した抱き枕、ペアで買うと子犬も貰えるみたいで、貰いました。
真っ白の子犬です」
クロが大きな紙袋を開けて、見せてきた。
黒色のぶちと茶色のぶちの挟まれているのは、一回り小さい真っ白の子犬の抱き枕。
「お~・・・!可愛い・・・!」
「小さいの斎そっくり・・・大きさ、あんまり変わらないんじゃない・・・?」
「変わる・・・!」
「ホント、そっくりです」
「似てない・・・!」
俺がクロに反抗の言葉を返すと、クロはなだめる様に俺の頭を撫でた。
「喜んで頂けて嬉しいです」
「――・・・あ、ありがとう・・・」
「いえ」
買ってくれたのに、文句を言える立場は無くて、ただただお礼を言えることしかできなかった。
それに、俺に対して、嬉しそうに笑うから――・・・
「次、フードコートに行きましょう。
お昼、何食べましょうか――・・・春様は、何食べたいですか?」
クロは買った荷物を持ちなおすと、訊ねてきた。
「そうですね・・・ハンバーガーとかどうですか?
斎はジャンクフードとか機会がないから、あまり食べたことないよね・・・?」
「そうだな・・・!それでいい!」
俺はうきうきしながら、2人と共にエレベーターに乗り込んだ。
「この歳になって、ジャンクフードあまり食べたことないって・・・
斎様は、私に会うまでどんな生活していたんですか・・・」
クロは苦笑しながら訊いてきた。
それに対して、俺は淡々と説明する。
「特に変わったことはなかったと思う・・・。
母さんは料理できないから、毎日父さんの作る手料理しか食べていなかったし・・・。
父さん、体の悪い食べ物あんまり食べさせてくれなかったからかも・・・」
「大事に育てられてきていたんですね――」
クロは妙に納得して、感嘆を漏らした。
「おばさんたちは、ホント過保護だよね」
「・・・優しすぎるくらいだ」
ポン――と音が鳴って着いたことを知らせると、ドアが開いて美味しそうな食べ物の匂いとざわめく人だかりが見えた。
普通に、屋敷では執事と主人、学校では先輩と後輩だけど・・・」
「いや、そういうことじゃなくて~・・・」
春はますます呆れた顔をして、言葉を濁した。
「ん~・・・?」
俺は春の様子を見て頭をこんがらがせていると、会計を済ませたクロが笑顔で戻ってきた。
「斎様。
購入した抱き枕、ペアで買うと子犬も貰えるみたいで、貰いました。
真っ白の子犬です」
クロが大きな紙袋を開けて、見せてきた。
黒色のぶちと茶色のぶちの挟まれているのは、一回り小さい真っ白の子犬の抱き枕。
「お~・・・!可愛い・・・!」
「小さいの斎そっくり・・・大きさ、あんまり変わらないんじゃない・・・?」
「変わる・・・!」
「ホント、そっくりです」
「似てない・・・!」
俺がクロに反抗の言葉を返すと、クロはなだめる様に俺の頭を撫でた。
「喜んで頂けて嬉しいです」
「――・・・あ、ありがとう・・・」
「いえ」
買ってくれたのに、文句を言える立場は無くて、ただただお礼を言えることしかできなかった。
それに、俺に対して、嬉しそうに笑うから――・・・
「次、フードコートに行きましょう。
お昼、何食べましょうか――・・・春様は、何食べたいですか?」
クロは買った荷物を持ちなおすと、訊ねてきた。
「そうですね・・・ハンバーガーとかどうですか?
斎はジャンクフードとか機会がないから、あまり食べたことないよね・・・?」
「そうだな・・・!それでいい!」
俺はうきうきしながら、2人と共にエレベーターに乗り込んだ。
「この歳になって、ジャンクフードあまり食べたことないって・・・
斎様は、私に会うまでどんな生活していたんですか・・・」
クロは苦笑しながら訊いてきた。
それに対して、俺は淡々と説明する。
「特に変わったことはなかったと思う・・・。
母さんは料理できないから、毎日父さんの作る手料理しか食べていなかったし・・・。
父さん、体の悪い食べ物あんまり食べさせてくれなかったからかも・・・」
「大事に育てられてきていたんですね――」
クロは妙に納得して、感嘆を漏らした。
「おばさんたちは、ホント過保護だよね」
「・・・優しすぎるくらいだ」
ポン――と音が鳴って着いたことを知らせると、ドアが開いて美味しそうな食べ物の匂いとざわめく人だかりが見えた。