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大蛇
第16章 新たなミューズ
アンヌは、指定された住所の家まで一人でやってきた。

それほど大きくないものの、こざっぱりしていて綺麗な家だった。

彼女は勇気を振り絞り、呼び鈴を鳴らした。

しばらくの間があり、一人の女性が玄関から飛び出してきた。

「来てくれて嬉しいわ」

女はにっこりほほ笑んだ。

「よろしくね、アンヌさん。ナタリーです」

ナタリーは、ハスキーボイスで大柄なブロンドの美女だった。

アンヌは彼女の笑顔にほっと胸をなでおろす。

「さあ、遠慮なく入って」

部屋に通されたアンヌは、女性らしい可愛いインテリアに見とれた。

「とっても可愛いですね」

「ありがとう、でもアンヌさんの方が可愛いわ」

アンヌはナタリーの言葉に頬を染めた。

とても感じがよく、優しい女性だなとアンヌは思った。

しばらく二人は他愛もない四方山話をしていたが、

不浄に立ったアンヌが戻ってきた時、

いきなりナタリーに抱きすくめられた。

「本当に可愛いわ、アンヌちゃん」

アンヌは羞恥心で身を固くした。
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