この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
大蛇
第7章 二つの夜
その夜、オルガは自室に閉じこもり、ルロイのことを考えて自分を慰めていた。
彼女の細い指は彼のそれとは似ても似つかないものだが、オルガは懸命にルロイの手を思い出し、自らの体に這わせていた。
ルロイの情熱、ルロイの眼差し、ルロイの体、ルロイの心。
オルガはルロイのすべてが欲しくなっていた。
他の女に盗られるなんて、思ってもいなかった。
自分を忘れるなんて、考えてもみなかった。
オルガは悔し涙に頬を濡らした。
その時、ノックの音と共に部屋の錠が開けられ、ボーモン大佐が姿を現した。
一瞬の出来事だった為、オルガは身づくろいをする暇もなかった。
あられもない自慰に耽る姿を夫に見られ、彼女は赤面した。
「夫とはいえ、無礼ですわ」
オルガはスカートを直しながら毒づいた。
「これは失敬」
大佐はそう言いながらも、実は妻がマスターベーション中であることをあえて知りながら侵入したのだった。
「実は、今日はお前に紹介したい人が来ていてな」
大佐の後ろから、二人の男が姿を現した。
オルガは他人に自分の秘密を見られたことに、かっと顔が熱くなった。
「こんばんは、オルガさん。既にウォーミングアップなさっていたとは、素晴らしい。オルガさんの姿に、こちらも火がつけられましたよ」
「君もどこかで会ったことがあるだろう、ドナシアンとアルだ」
二人の男は紹介を受けると大佐の前に進み、オルガに軽く頭を下げた。
彼らはプレイボーイで名高い男たちだった。
ドナシアンは、女性がうっとりするような美形だったが、目の奥はぎらぎらした脂ぎった欲望に塗れていた。
一方アルは、寡黙で真面目そうな大男だったが、実は何よりも女性が好きな好色漢で、多くの女性と浮名を流していた。
彼女の細い指は彼のそれとは似ても似つかないものだが、オルガは懸命にルロイの手を思い出し、自らの体に這わせていた。
ルロイの情熱、ルロイの眼差し、ルロイの体、ルロイの心。
オルガはルロイのすべてが欲しくなっていた。
他の女に盗られるなんて、思ってもいなかった。
自分を忘れるなんて、考えてもみなかった。
オルガは悔し涙に頬を濡らした。
その時、ノックの音と共に部屋の錠が開けられ、ボーモン大佐が姿を現した。
一瞬の出来事だった為、オルガは身づくろいをする暇もなかった。
あられもない自慰に耽る姿を夫に見られ、彼女は赤面した。
「夫とはいえ、無礼ですわ」
オルガはスカートを直しながら毒づいた。
「これは失敬」
大佐はそう言いながらも、実は妻がマスターベーション中であることをあえて知りながら侵入したのだった。
「実は、今日はお前に紹介したい人が来ていてな」
大佐の後ろから、二人の男が姿を現した。
オルガは他人に自分の秘密を見られたことに、かっと顔が熱くなった。
「こんばんは、オルガさん。既にウォーミングアップなさっていたとは、素晴らしい。オルガさんの姿に、こちらも火がつけられましたよ」
「君もどこかで会ったことがあるだろう、ドナシアンとアルだ」
二人の男は紹介を受けると大佐の前に進み、オルガに軽く頭を下げた。
彼らはプレイボーイで名高い男たちだった。
ドナシアンは、女性がうっとりするような美形だったが、目の奥はぎらぎらした脂ぎった欲望に塗れていた。
一方アルは、寡黙で真面目そうな大男だったが、実は何よりも女性が好きな好色漢で、多くの女性と浮名を流していた。