この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
五十嵐さくらの憂鬱。
第11章 …11
「いーつーきーーー!!!」

授業が終わると、
夏月はスキップしそうな勢いで
いつもの席に行き
そこに腰掛けた樹に飛びついた。

「うっとおしい!」

樹の、夏月にだけ異常に低い沸点。
夏月はそれを知っていて
樹をからかう。

「このこのぉー!
樹、なんちゅーこったー!」

頬をグリグリと指でつつかれて
樹はその指をへし折る勢いで掴みかかる。
ひょい、とかわすと
夏月はケラケラ笑った。

「さくらちゃん、そーとー可愛いじゃないか!」
「なっ…!」

樹の顔がみるみる変わる。

「しかも、あの腰、あの太もも!
最高じゃないか!」
「てめぇっ!」

胸ぐらを掴みかかると
夏月はあっさりと捕まる。
ニヤニヤと樹を見ていた。

「俺、こう見えてキレイ系好きなんだよね。
樹と、割と好みかぶるんだなー、これが」

夏月はなお樹を挑発して
樹の目が本気になる手前で

「手は出してないよ」

と舌を出した。
樹は散々迷ったあげく、夏月の「見られてるよ?」の一言で
しぶしぶ胸ぐらから手を離して
不機嫌極まりない顔をして座る。

「お前、いつも俺の女に手を出すくせ。
それいい加減やめろよ」

夏月は悪びれる風もなく
ごめんごめんと謝る。

「食べちゃおうか迷ったけど
けっこう堅い感じ。
しかも、今回は下手に手を出したら
俺の命危なそう」

夏月は楽しくてしょうがないという顔をしていた。
思えば、樹はいつも夏月に振り回される。
本邦な夏月は、それこそ本能のままに生きていて
良いと思えば良く、悪いと思えば全て悪なのだ。

樹が目をつけていた女に
手を出すこともしばしば。
樹の女に手を出すこともしばしば。
樹の元カノは、ほぼ夏月に食われたと言っても過言ではない。
さらに、自分は自分で彼女やら
それだけの友達をつくる。

かわいい見た目に反して
超絶肉食で強欲。
樹のものは全て俺のものと言いのけるだけはある。

「さくらには手を出すなよ」
「わーかってるよ。
と、あれー!?
あそこ、さくらちゃんだ!
おーい!」

手を振りながら
夏月は駆け出して行き
たまたまそこを通過したさくらをとっ捕まえると
あっという間に
樹の目の前に座らせた。
/249ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ