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五十嵐さくらの憂鬱。
第4章 …4
「それよりさくら、カフェオレ派じゃなかったっけ?」

翔平は、さくらの飲み物を勝手に飲み干し
「甘ぁー」と舌を出した。

「あ。うん。最近はココアにはまってて。
美味しいお店があってさ」
「え、どこどこ? 近く?」

ミーハーな小春が身を乗り出してきた。
ちなみに、小春は翔平も舌を巻くほどの
大食いだった。

「えっと…場所は…」

そういえば、あのカフェの場所はどこだろう。
さくらは考え込んだのだが
全く見当がつかない。

「待って。後でちゃんと教えるから」
「うんうん。待ってる!」

小春は食べ物の話でウキウキだった。

「それよりさくら。光輝さんと、うまくいってないんだろ?」

翔平のツッコミに、さくらは口を尖らせた。

「…そうだけど…」
「小春から聞いたけどさ…
なんだかそれって、恋人というか…うーん」

言葉をさがして、翔平は考え込んだ。
体力バカで、正直者でおちゃらけた翔平のこの顔は珍しく
さくらはぽかんと見つめた。

その視界の端に、樹が入り込んだ。
とっさに目を奪われる。
派手な女性数人と、これまた目立つ男性たちのグループに混ざり
それよりも目立つオーラを放っていた。

ーーーげ。ちょう悪目立ちしてるーーー

翔平を見つめることに集中しなければ
つい樹の方を見入ってしまう。

「とりあえず、別れとけって!」

翔平の馬鹿でかい声に驚くと
周りにいた数人がチラチラと振り返り
さくらたちを見た。
その騒動に気づいたのか、
樹がこちらに視線を泳がせーーさくらと目が合う。

しまった、と思った。
ばっちりにっこりされてしまい、
さくらは耳まで真っ赤になった。

「やめてよもー恥ずかしぃ…」

と2人にごちながら真っ赤になった顔を覆い隠した。
さくらの視線の先の人物に
翔平だけがひっそりと気づいた。
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