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第5章 月への道を

建築家として人気者のユウイチは
りえと感動の再会のハグをらした後
ゆっくり話しをしている時間はなかった。

りえに周囲の視線が刺さったが
すぐに皆の視線はユウイチにいった。

「後で…」

ユウイチはそう言い、取り巻きの中に埋もれた。


りえは時間ギリギリまでユウイチを待ったが
子供たちを迎えに行く時間が迫っていたので
パーティ会場をあとにした。


ユウイチが自分に気付いてくれ
懐かしみ、抱きしめてくれた…

それだけで胸がキュンとした。


「お義父さん」

家に帰ると涙が溢れ出て止まらなくなってしまった。