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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
夕方、子供達を迎えに行く前にりえは事務所に寄った。
そして、少し仕事をし、スタッフが帰り、自分も帰ろうと鍵を閉めていると、タクヤが現れた。

りえは、目を合わせるのがなかなか出来なかった。

タクヤは杖をつきりえの傍に来て
りえの顔を見て、何も言わずにキスをした。

激しいキスだった。

りえはされるがままにキスを受け入れていた。


ユウイチとセックスをしたばかりなのに
タクヤに抱かれたくて堪らなかった。

「りえ、親父の匂いがする」

りえは困惑した表情をしたが
「俺の匂いをつけちゃお」

タクヤは笑いながら、りえを抱き締めた。

タクヤはどうしようもない気持ちを抑えながら
りえを追い込まないようにしないとならないと思った。

りえはユウイチとは法律上結婚できないので
不倫にはならないが
事実上の夫婦だから…

「不倫だ」

タクヤはまた笑いながら
りえにキスをし、帰って行った。

父親を愛する女と不倫なんて…

りえは苦笑し子供達を迎えに行った。


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