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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
顧客との約束があったので
りえは急いで事務所に戻った。

ユウイチの顔を見ると
後ろめたい気持ちがした。

「疲れた?大丈夫?」
ユウイチはりえを気遣ってくれた。

りえは笑顔で
グッドと手で合図した。

トイレに入り、化粧を直そうと鏡を覗き込むと
首筋に痕がついていた。
りえは手で触れてみたが痕は取れるわけもなく…

ストールを巻くには不自然で…

少し慌てながらファンデーションを塗った。


応接室に向かう時に、りえはタクヤと目が合った。
タクヤは自分の首筋に手を当てて笑っていた。

「りえ、お客様が見えたよ」
ユウイチがりえを呼び、
りえはタクヤに舌を出し応接室に入った。





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