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第5章 月への道を

朝、子供達を起こそうと寝室に行くと
ユウイチの様子がおかしかった。

先程までは安らかに眠っていたのに
急にうごめき出した。

りえはパニックになり
タクヤに連絡をした。

タクヤはりえを落ちつかせ
直ぐに救急車を呼ぶように伝えた。

電話を切るとタクヤは新井に連絡をし
子供達の事を頼んだ。

タクヤは事務所で泊まり込みで仕事をしたので
直ぐにユウイチの家に行く事が出来た。

ユウイチの家に着くとチャイムを鳴らすと
子供達が玄関を開けた。

と、同時に救急車のサイレンが近付き止まった。

タクヤは、救急隊を案内しに外に出た。

新井も頭にカーラーを巻いたまま
やってきた。

部屋に入るとりえは泣きながらユウイチの傍にいた。

ユウイチは呻きながらも、苦笑いし
頷いていた。

救急隊は様子を聞き
ユウイチを担架に乗せ
救急車にりえと乗り込んだ。

タクヤは新井に後を頼み
子供達の頭をポンポンと叩き
「大丈夫だよ」
と言い、車に乗り病院に向かった。