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リベンジ!
第11章 父
「私だって、ずっと後悔してたんよ。あなたの事は、分かってるつもりやった…。
話さなくても伝わってるって、勝手に感じてた。

そんな訳無いよね…。

私は、自分が忙しいからって、あなたの事を後回しにしてた。

あなたは、分かってくれるやなんて…。
大事な事は、話さんと伝わらんのに。

もっと、あなたの話をちゃんと聞いてあげたら良かったって後悔したんよ。

そしたら、あなたは離婚なんて切り出さんかったんやないかって…。

留守電聞いたんやろ?
それ聞いたから来てくれたんやろ?

私が、どんな気持ちで電話したか…
何でわからんのよ…。 」



母は、小さな溜息と共にそう呟いた。



「留守電は、『できれば会いたい』
とあったやろ?

やり直したいかどうか…わからんかった。

もしかしたら、君は第二の人生を歩んでいるかもしれないやろうし。

もしそうやったら、私はメールでもええから美由紀と繋がっていたかったんや。

…女々しいなぁ。」



父は、ボソボソと言い訳を始める。



「新菜が嫁いだら、私一人になるやん?
それ考えたら寂しかったん。

第二の人生も、考えたんよ。
でも、残念やけどあなたの顔しか浮かばんかった。

あなたに、会いたかった。

でも、あなたは私の顔も見たないから出て行ったやん?

精一杯、勇気だして電話したんよ。

なぁ、メールからやないといかんの?

そんなに私とまだ…距離おきたいん?」



何だか…二人の世界だ。

あたしと隆盛の事、完全に空気扱いだし。

夫婦喧嘩は、犬も食わないって言うけど…

これって、喧嘩じゃなくてイチャついてるよね。

身内のこんな風景なんて…見たくないものだね。

サッサと仲直りでも、復縁でもすりゃあいいじゃない!

とにかく、あたしの目の前でイチャつくのはやめて欲しい。


あたしは、心の中で
密かに毒づいてしまう。






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