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第13章 挨拶 2

「 ふ〜ん…やけぼっくいに、火が付いちゃった訳ね。
隆盛さん、意外に記念日とか大事にする方なんだ。」

お母様は、クスクスと手を口に当てて笑った。

あっ、めぐさん…
笑顔が可愛い。
ちゃんと、笑える人だった。

「 めぐちゃん、やけぼっくいって
表現が昭和だなぁ。」


「 隆盛さん、そんなことより
ちゃんと新菜さんを大事にするのよ。」


「はい。一生大切に致します。」


隆盛は、急に生真面目に返事するものだから、あたしは胸がキュンとして感動してしまった。

いつもふざけてばかりで、きちんと言ってくれたことなんて、無かったから

すっごく嬉しいよ。

あたしも、隆盛のこと
大切にするからね。


「 新菜さんのご両親には、挨拶に行ったの？
うちは構わないが、新菜さんのご両親は、反対されなかったのかい？」

隆盛のお父様は、相変わらずのんびりと尋ねてきた。

「 はい。あたしの結婚話のおかげで、うちの両親も再婚することになりまして…。」

あたしは、簡単に両親の話を説明した。


「そうか…不思議な縁だね。
…僕は、隆盛の連れてきた女性に、間違いはないと思うから大歓迎だよ。
隆盛、おめでとう！仲良くするんだよ。」


隆盛のお父様は、優しくそう言ってくれて、ホッとした。