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俺だけの女の子。
第8章 変わっていく馨と焦る俺
「じゃあ今度からは山田が馨のお守りでも何でもすりゃあいいじゃん。……俺、帰るわ」

カバンを持って部屋から出た。

こんなの醜い嫉妬だってわかってる。
俺に嫉妬する権利がないのもわかってる。
けどあまりの馨の無防備さには苛立ってもいいはずだ。

「航!何怒ってんだよ!」

店を出たところで腕を掴まれた。
いつもと変わらない意志の強い目で俺を真っ直ぐに見つめてくる。
だけど女なんだぞ?
無理矢理襲われたら山田にだって敵わないんだぞ?

「馨のアホさ加減にだよ」
「なっ、そ、それは仕方ないだろ!別にサボってるわけじゃねえけど、勉強はできねえんだよ!」

的外れな答えは馨の育てられ方のせいだろうか。
男っぽく育ててたから、女の子が危惧するような注意事項を教えてこなかったんだろうか。

「じゃあ質問を変えるよ。馨はさ、山田とセックスしたい?」
「は?ぜってえ無理」
「じゃ、何でパンツとか見せようとすんの?何で色とか教えんの?襲われるとかそういうの全然意識しないわけ?」
「だ、だってあたしだぞ?あたしに欲情するとか……」
「少なくとも俺は欲情するよ。毎日でも馨とヤッてもいいと思ってるから」

繋がれた腕を今度は俺が引っ張りながら近くのラブホに連れ込んだ。
監視カメラで制服が映ってたらヤバいかな、とは思ったけど気にしてなんかいられない。

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