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俺だけの女の子。
第10章 馨の高梨誘惑作戦
「……はあああ?航っ!おま、何であたしのことべらべら喋ってんだよ!」
「だってさ、山田が馨のこと好きとか言うし」
「や、だ、誰が、誰を好き、とか、し、知らねえけどさ」
「山田が馨を好きなんだって」
「何回も言うな!ちゃんと聞こえてるっつうの!」
馨は真っ赤になりながら、俺の背中をびしばし叩いた。
「で、誰なの?」
山田が横から割り込んできて、馨の顔を覗きこんだ。
さっきの『好き』が効いてるのか、馨が口をパクパクさせている。
「なっ、や、山田には関係ないだろ!」
「あるよ。好きって言っただろ?馨のこと」
「~~~~~っ!あ、あたしの好きな人はっ!」
ごくりと唾を飲み込んだ。
ずっと高梨だと思ってたから、すっげえドキドキする。
ってか消去法で考えてももう誰も浮かばない。
俺は祈るような気持ちで馨の言葉を待った。
「……………わ、航だけど?」
顔を耳まで赤くしながら、馨はそうひとことだけ呟いた。
いやいやいや。
嬉しいけど。嬉しいんだけど。
何か全然腑に落ちない。
「え!でもさ、前に誰かのこと『嫌いにはなれない。どっちかって言えば好き』って言ってなかった?あれ、高梨のことだと思ってたんだけど」
「は?ああ、あれ?あれは………言っていいのかなあ。あいつ、あんまり目立つの好きそうじゃないし」
「だってさ、山田が馨のこと好きとか言うし」
「や、だ、誰が、誰を好き、とか、し、知らねえけどさ」
「山田が馨を好きなんだって」
「何回も言うな!ちゃんと聞こえてるっつうの!」
馨は真っ赤になりながら、俺の背中をびしばし叩いた。
「で、誰なの?」
山田が横から割り込んできて、馨の顔を覗きこんだ。
さっきの『好き』が効いてるのか、馨が口をパクパクさせている。
「なっ、や、山田には関係ないだろ!」
「あるよ。好きって言っただろ?馨のこと」
「~~~~~っ!あ、あたしの好きな人はっ!」
ごくりと唾を飲み込んだ。
ずっと高梨だと思ってたから、すっげえドキドキする。
ってか消去法で考えてももう誰も浮かばない。
俺は祈るような気持ちで馨の言葉を待った。
「……………わ、航だけど?」
顔を耳まで赤くしながら、馨はそうひとことだけ呟いた。
いやいやいや。
嬉しいけど。嬉しいんだけど。
何か全然腑に落ちない。
「え!でもさ、前に誰かのこと『嫌いにはなれない。どっちかって言えば好き』って言ってなかった?あれ、高梨のことだと思ってたんだけど」
「は?ああ、あれ?あれは………言っていいのかなあ。あいつ、あんまり目立つの好きそうじゃないし」