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俺だけの女の子。
第2章 馨のファーストキスはレモンの味
「じゃ、じゃあさ……とりあえずこういうことするのは俺とだけって約束してくれる?」
「こういうことって、セックスのことか?」
「うん」
「ま、まあ航がそうしてほしいって言うんならそれでも別にいいけどさ」

……馨。それ反則。

俺は短く切られた馨の黒い髪を撫でた。
そんなに手入れをするようなタイプではないはずなのに、逆にそれが良かったのか艶のある綺麗な髪の毛をしていると思う。

「航はあたしの髪、好きなのか?」
「ん?だって綺麗じゃん」
「そ、そっかな?へへ……」
「馨、目瞑って?」

ギャップ萌えってこういうことを言うのかな。
俺、悶え死にそうなんだけど。

素直に目を閉じた馨の唇をめがけて自分の唇をふにゅっ、とくっ付けた。
馨の肩に乗せた手に力を入れないように気を付けながら優しく押し付ける。

「馨、口ちょっと開けて?」

馨が無言のまま唇を小さく開いた。
ゆっくりと唇を舐めた後、中へと舌を挿れる。
馨の舌をつつくと、馨の体がびくりと震えた。

「……航、おま、エロい……」

顔を真っ赤にしながら潤んだ瞳で睨まれても、馨の方がエロくて説得力がない。
どれだけ男っぽい口調で話していてもやっぱり馨は女なのだと実感した。

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