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俺だけの女の子。
第4章 プールのシャワー室で動く指
「き、もちく、な…いっ」

ここまでされても強気なのは変わんないんだな?
よーし、わかった。

弟たちとケンカをすると「兄貴はねちっこい」とよく言われる。
自分はそんなつもりはないんだけど、わりとじわじわ言葉で責めているらしい。
「無駄に頭いいからめんどくせえんだよ」
これは次男の台詞。
ってか無駄には余計だろ。

「……じゃあ今日はこの辺にしとくか」

馨の体から手を離し、シャワーを馨の体にひととおりかけた。
馨は戸惑ったように俺の顔を見ているけれど気付かない振りをする。

「……わた、る?」
「ん?何?」
「……も、もう、やめちゃうのか……?」

シャワーを止め元の位置にかけると、馨が上目遣いで見つめてくる。

……ヤバい。
めっちゃ可愛いんですけど。

「だって気持ちよくないんだろ?俺も無理強いすんのは好きじゃないしさ。昨日と一昨日みたいに馨が気持ちいいって言ってくれるんならまだしてもいいんだけど」

にやけそうになるのを堪えながらそう言うと、馨は迷うように口をパクパクさせている。


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