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俺だけの女の子。
第5章 馨の敵と初体験
「……高梨がいる」
「か、影田っ!バラすなよ!」
「高梨……?」

ああ!俺に名前が似てるって奴!
ああそう。名字が似てんのね。

影田が教えてくれたおかげで北高に馨の敵である高梨って奴がいることはわかった。
確かにそりゃ会うのも嫌だろう。
キモいとか言われたんだしな。

「そいつさ、生徒会にいたりする?」
「生徒会?……あー、中学ん時は副会長やってたと思うけど……」
「……今は書記」

影田。教えてくれるのはありがたいんだけど、後ろからそっと来てぼそっと喋るのはやめてくんない?

「で?生徒会に何の関係があるんだよ」
「今日、うちの学校でその文化祭の打ち上げがあるんだってさ。だから高梨って奴もくるんじゃないか?」
「……げ。あたし、帰る」
「まてまてまて。打ち合わせは放課後だし、今はまだ2限目が終わったばっかだから」

俺は慌てて馨を引き留めると、ふと考えた。
俺は一度も会ったことないからちょっと顔だけでも見とくのはありかもしれない。
馨の様子見てると関わったりはしなさそうだけど、一応ね。

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