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月の女神君
第1章 僕は女神様?
出会ってまだ数時間しか立ってないのに、シェラの反応に違和感を覚える。
よくよく考えて見ると、今までのシェラの行動も少し馴れ馴れしいというか、なんていうか。
結構真面目っぽいシェラの性格から、この行動って違和感を覚えた。
だって、僕がいいと言うまでタメ口とかあだ名は駄目? っていうらしい規律を守っていたくらいだし。
こんな規律、僕さえ黙っていればどうにでもなっただろうに。

「え、とさ……、僕等前何処かで会った」
「……抜け駆け禁止という事で、明確に言う事が出来ないんだ。女神様って貴重な存在だから、同じスタートラインからずっと、全員の守護者は同じくらいの寵愛を受ける必要がある」
「親密にならない為にも、何処で会ったとか直接言えないって事?」
「……そうなんだ。綾ちゃんが気づいてくれるまで、言ってはいけない」
「別に、見つかる訳でもないんだし」
「そうとも限らないよ。今の時点で、もう既に僕等は見張られてるから」

その言葉を聞いて、僕は辺りを見渡す。
けれども、僕達以外に誰も見当たらなくて。
なんだか、シェラの言う事が大げさに感じてきた。

「誰も居ないけど?」
「監視人は、バレないようにするのが仕事だから。綾ちゃんが本当に月の女神なのか、俺が規律を守らないか……。その証拠に、もうすぐ君の事を聞きつけた他の人達が部屋を訪れるだろうね」

その言葉を待っていたかのように、タイミングよくドアがノックされた。
あまりにもタイミングがよすぎて、僕は背筋が寒くなる。
だって、このルールを話したシェラもヤバいんじゃないの?

僕は、恐る恐る部屋のドアを開く。
そこには……、執事服を着て肩ぶち眼鏡をかけた、いかにも真面目でクールそうな男の人が立っていた。
普通と違うと言えば、それはたった一つ彼の背中に生えているコウモリの羽だ。

「ほら、そいつが監視人さ」
「ええ、ご紹介頂いて手間が省けました。私(わたくし)は、貴方を監視する監視人です。そんなに接触する事はないので、名前は必要ありません。ヴィーナス・アヤトの影でございます」
「は、はぁ。よろしくお願いします」
「貴方様、ヴィーナス・アヤト様は正式なヴィーナスです。ですので、私の他にも監視人は存在しています」

本当に存在しているみたいで、監視人さんの言う通り、部屋の壁の一部やら、花瓶の影がいきなり真っ白になって浮き出てくる。
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