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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
何分くらい待っていたんだろう…
敦が家から出てくるのが見えた


私は助手席から外へ出た


「どうだった…?」


「父さんは留守だった…荷物運ぶの手伝ってくれる…?」

「うん…」


私は敦と家へ向かった


玄関のドアを開けると
敦のお母さんが荷物を持って出てきた


「桃香ちゃん、ごめんなさいね…」


「いえ…」


私は既に玄関に置かれているバックを持ち
車へと運んだ


なんて挨拶をしたらいいか…
言葉が出てこなかった


前に会ったときより
明らかに痩せてしまっている


いくつか荷物を運び終えて
車に乗った

私は助手席を譲り後ろの席に座った



荷物の量を見て
しばらく家には帰らない
という決意を感じ


私は心の中でため息をついた…


一緒に住むなんて…
自信がない…


でも 気を使うのはお互い様よね…


大丈夫…
きっとうまくやれる…



大丈夫…


そう自分に言い聞かせた。





















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