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秘密の香り
第14章 秘密の空間
朝早く…キッチンから聞こえる音で目が覚めた

お義母さん…?

心配で飛び起きキッチンへ行くと
お味噌のいい匂いがした

「お義母さん、おはようございます」

「あら、おはよう、ごめんなさいね、起こしちゃったかしら」

「いえ、目覚ましが鳴ったので…」

咄嗟に嘘をつく

「昨日はありがとう、おかげでゆっくり休めたわ」

「それはよかったです…あの、手伝います」

「いいのよ、ここは任せて?できたら声かけるわ」

いつも私が立っているキッチンは
お義母さんのキッチンに見えた

洗面所へ行き顔を洗い軽くお化粧をする
寝室へ戻り静かにクローゼットを開け
洋服を取り出し着替えた

お義母さんがキッチンで料理をしているなか
リビングで寛ぐのは気が引ける

寝室の隅にブランケットをかけて座り
圭吾さんからの昨夜のメールを削除し忘れたことに気付き
何度も読み返し心に留めてから削除した



コンコン



ノックされ慌てて立ち上がりドアを開ける

「ごめんなさいね、卵が切れているみたいなの…買ってくるわ、まだスーパー開いてないわよね。コンビニは近くにあったかしら?」

「私行ってきます」

「いいのよ、寒いし私が行くわ」

「いえ、大丈夫です…すぐ戻ります」

「悪いわね…ありがとう」

お義母さんはお財布からお金を取り出した

「そんな…」

「いいのよ、お世話になっているんだし…受け取ってちょうだい」

私はお札を受け取りお財布にしまうと
コートを着て玄関を出た。






















































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