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秘密の香り
第14章 秘密の空間
いつも圭吾さんと待ち合わせているコンビニへ行き
卵を手に取りレジへ向かう

レジの横のホットドリンクコーナーがふと目に入り
圭吾さんがいつも買ってくれるドリンクを見つけた

ミルクティーとレモンティー


コンビニを出て
コートのポケットから携帯を取り出し
圭吾さんの携帯の番号を表示する


昨夜は遅い時間にメールをしたし
まだ寝ているだろう…


電話するのをやめてマンションへと足早に歩く


玄関を開けると敦の声が聞こえる
顔を合わせるのが少し気まずい…

リビングのドアを開け明るく話す
「ただいま、お義母さんお待たせしました」

「ありがとう、寒かったでしょ」

「いえ、大丈夫です」

お義母さんは卵を受け取りキッチンへ行く

「敦、おはよう」

「おはよう、寒い中ありがとね」

敦はキッチンに行きお義母さんを手伝った

「いいわよ、休んでて」

「いや、手伝うよ」

その光景を見て自分の居場所がもうないような
そんな気がした

寝室へ行きクローゼットを開けハンガーを手に取り
ベッドを眺め昨夜の行為を思い出す…

ガチャ

勢いよく寝室のドアが開く

「もう朝食できるよ」

「うん、すぐ行くね」

コートをクローゼットへしまい
閉めようとした瞬間

後ろから敦に抱きしめられた

「昨日はごめん…」

「ううん…」

「浮気のこと…簡単に許してもらおうとは思っていないよ…ちゃんと償うから…」

違う…
そうじゃないの…

浮気を許せないから
あんな態度をとった訳じゃない…

ごめんなさい…

「ほんと…悪かった…」

身体が敦の温かな温もりを感じるなか
敦への想いが冷めていくのを感じた

嫌いではないけれど
好きという情熱的な気持ちもない…


いま私の心に浮かぶのは圭吾さんばかりだ…。

















































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