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秘密の香り
第16章 秘密の重み
洗濯をして
掃除をする

携帯が気になり何度も確認するが
笑顔になることはなかった…

お義母さんは体調が優れないと
朝ごはんのあとから部屋にこもっている

お昼になり
お義母さんに声をかけたが
表情は暗く、食欲があまりないと言われ
私はひとりで昼食を食べた


12:37


まだメール見ていないかな…
そんな思いで携帯を覗くと
メールが1通きているのに気付く


心臓がドキドキして苦しい…


メールを開くと
圭吾さんからだった


『こんにちは。

返信遅くなってごめんね。
土日の件、いま電話してもいいかな?』


寝室へ行き、圭吾さんへ電話をかける


『もしもし』

「もしもし…桃香です…」

『こちらからかけるよ…?』

「いえ…大丈夫です…このままで…」

『ありがとう…』

「いえ…」

『昨日はメールに気付いたの遅くて…返事遅くなってごめんね』

「こちらこそ…突然すみませんでした…」

『連絡くれて嬉しいよ…』

圭吾さんの話し方は
いつも優しい

『それで…土日なんだけどね…』

「はい…」

『ごめんね…実は…既に予定が入っていて…』

「そうですよね…突然ですし…分かりました…」

『いや…待って…』

こうやって声が聞けるだけで嬉しい

『土日…どちらも空いているの…?』

「はい…土曜の午後くらいから…日曜は…たぶん…夕方近くまでは…」


敦が何時に帰宅するか
聞いていないや…
まだ分からないかな…


『そうか…桃香ちゃん…土曜の夜は…帰らなくても大丈夫なのかな…』

「はい…」

少し沈黙になる…

『土曜は仕事が17時までで…その後、ちょっと予定があって…21時過ぎには帰れると思うんだ…日曜は午後までは大丈夫だよ』

「はい…」

『遅い時間になっちゃうけど…一緒に過ごせるなら…会いたいな…』

ドクン…

「突然ごめんなさい、」

『ううん…すごく嬉しいから、謝らないで』

甘い声が耳に響く

「圭吾さん…」

『桃香ちゃん…』

『土曜は仕事が終わったら、一度連絡入れるね』

「はい、お願いします…」


電話を切ったあと
何度も圭吾さんの声を思い出した













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