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第3章 合コン

飲みが始まったら田中は無言で酒を煽っていた。

元よりシラフでは負け戦。

ならばと酒の力を借りる。

男3人女4人でキャッキャウフフしているなか、ただひたすらにアルコールを胃袋に流し込む。

(せっかくのチャンス潰すわけにはいかない……火蓋は己の力で切れ！)

「王様ゲー「あはははは！ ちょっと待ってよー！！」

喋りを喋りで消される。

というか声が小さい。

(屈するな！ 行け！ 戦え！！)

「みんな王「失礼します。大生の方は？」

「はいはい俺っす俺っす！ 長澤イッキ！」

「はぁ！？ 無理だっちゅーの！」

「飲めYO長澤！ 大生だからいいだろ！？」

「ピッチャーだとキツいもんねー！」

「ほら早くイッキイッキ長澤くん！」

「しゃーねぇなおい行くぜみんなぁ！！」

(急性アルコール中毒で死ねぇぇぇ長澤ぁぁぁぁぁ！！)

田中はクリスチャンの如く祈りを捧げる。

「「「イッキ！イッキ！イッキ！イッキ！」」」

(逝ッキ！ 逝ッキ！ 逝ッキ！ 逝ッキ！)

「ぷはぁー！ 飲んだどぉー！！」

「「「うぇーい！！！」」」

(遺影ぇい！！泣)

田中はボロボロと泣きながら机に突っ伏す。