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いつも、その笑顔で
第13章 帰国
「蓮…私に何て言ったか覚えてる?」
「いや…イライラしてたからな…俺何て…言った?」
「蓮…私のこと押して…倒れちゃって…あ…ごめん…って謝って手差し出してくれて…そして…言ったの…メガネない方がいいんじゃねぇ?って、次の日からコンタクトにしたんだよ私。」
「なるほどな…探してもいないはずだ…」
「髪も切ったしね。」
「だったな。」
「でも俺は見つけた…合奏部でピアノ弾いてる美咲を。」
「見てたんだ…」
「毎日な。」
「嘘!!ほんとに!?」
「ん…部活終わった後一人で練習してたろ。」
「あった…あった…なかなかうまく弾けなくて、」
「めちゃくちゃ俺の中に入ってきたよ…お前が」
「蓮…」
「こいつが欲しいって」
「やだ…っ、そんな風に思ってたの?」
「当たり前じゃん、俺男だし…」
「蓮ったら…卒業式の後すぐ旅行しようって言ったもんね…」
「ん…俺の女にしたかった…」
「なったでしょ…」
「うんっ…あの旅行は、一生忘れないよ」
「私も…朝一緒に見たあの景色も忘れない…」
「一生一緒にいよう…って、約束した場所…」
「…ん…」
「今から行くか!!美咲!!」
「えぇ!?今から!?」
「あぁ!!今度は陸と美咲と3人で!!」
美咲と陸を後部座席に乗せ、あの日の場所に向かった