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いつも、その笑顔で
第6章
小さなクリスマスプレゼント
「パパが言ってた通りよ、蓮、サヨナラしましょ…私、蓮を振り向かせたいって思ってたけど、蓮の心は、いつも違うところに行ってた…」
「藍……なんで?今頃そんなこと言うんだよ!!俺お前と婚約したんだぞ!!世間にも知れ渡ってんだよ…今更…そんな言われたって困るだろ…」
「美咲さん…には、勝てない…」
「だから!!なんで今頃!!なんで………」
「ごめんなさい。蓮…」
「そんなの……ねぇよ」
「もう充分…楽しかったし、あんなことあったけど、蓮のこと好きだったわよ、ありがとう」
「藍……悪かった。」
「いいの。もう謝らないで。」
「わかった……」
「蓮…」
ゆっくり蓮に抱きつく。
蓮も、初めて抱きしめてやる
「蓮…頑張ってね。」
「藍も頑張ってな!!」
藍が離れた
「マスコミには、パパがうまくやってくれるはず、蓮にマイナスになることはないと思うから。」
「ありがとう」
後日、破局報道が流れた
少しマスコミに追われた蓮だったが、何とか時間が解決してくれた
美咲も、テレビで、知った
「美咲!!奈央さんから電話よ」
「はい」
何となくかかってくる気がしてた
「奈央。」
「美咲!!テレビ見た?蓮、別れたんだよ!!美咲……戻ってきて、蓮と…」
「奈央!!」
途中で美咲が声を荒げた…
「美咲…」
「奈央…ごめん……私ね……こっちで結婚することになったの………だから、もう………忘れたいの……」
「えぇ!!? 結婚!?」
大きな嘘をついてしまった
「うん。だから、もう…」
「そう………なんだ…………わかった。美咲…今幸せなんだよね?」
「幸せだよ、とっても…」
神に罰を受けてもいいとさえ思った瞬間だった
「結婚式には呼びなさいよね!!」
「相手の都合もあってさ…かなり先になるの…」
「そっか!!わかった。美咲!!幸せになるんだよ!!」
「ありがとう」
電話を切ったあと…しばらく動けなかった…
…奈央…ごめんね…ごめんね…