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いつも、その笑顔で
第7章 命
空港に藍の姿があった
「ママ、行ってきます」
「藍…時々会いに行くからね。」
「はい。パパ………」
「藍…。頑張るんだぞ!!」
「はい、では、行きます」
「藍!!藍!!」
走り寄ってくる男
「俊介!!どうしたの?」
「お前さ…俺に何も言わずに行くつもりだったわけ?はぁ…はぁ…」
息をきらし俊介が藍を見た
「俊介…」
「勝手に決めて、勝手に行っちまうなんて、お前…どんだけなんだよ…っ…」
「ごめんなさい。俊介…」
「ったく、間に合って良かったよ!!」
「俊介…いろいろありがとう」
「正直、今ちゃんとした気持ちじゃないかもしれないけど…俺、藍のこと…知りたくなった。」
「え!?」
「あ…あのさ…高校生くらいの藍までしか…俺覚えてなくてさ……だから、その後の藍…を、知りたくなって……」
「高校生…?」
「うん…高校生までのお前のことは、よく覚えてる。見てたからずっと……でも大学になったお前は、俺から距離とっただろ?だから…俺も何となく…離れて行くしかなくて……」
「フフフ…」
「何で笑うんだよ!!」
「俊介!!」
藍が俊介を抱きしめた
「藍…」
「俊介…って、気持ち伝えるの…下手よね…もっと早く…伝えてくれたら…お互い遠回りしなくて済んだのに…」
「藍!! 向こうで…金髪のボンボンに心奪われんなよ!!」
「さぁ…どうかしら。心奪われないように…俊介がおまじないでもしてくれたら…っん」
俊介が藍にキスをした
長く…吸い付くようなキス…
俊介の首に手を回す藍…
「っは…っ…」
やっと離れた唇。
「藍っ……待ってる、毎日電話もする。」
「俊介……私、明日…でも…いいよ…発つの……今日、俊介と一緒にいたい……知りたいんでしょ?高校生からの……私を……」
「藍っ!!」
空港そばのホテルに入る2人