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いつも、その笑顔で
第7章 命
「母さん………」
「お兄ちゃん……」
「お兄ちゃん…お母さん…死んじゃったの?」
弟たちがノリにしがみついて離れようとしなかった
「母さんは、いつもそばにいるよ。」
「ノリ…」
海斗がノリの肩に手を置く
「俺…何にもしてやれなかったよ。親不孝だな…」
「お兄ちゃん!!それは違うよ!!お兄ちゃん…お母さん凄く感謝してたよ。ありがとうって…言ってたも。」
「楓…」
「お母さん、今頃お父さんに会えてるよね。きっと幸せだよ」
「そうだな。」
しめやかに葬式が終わった
「楓…お前たち、兄ちゃんのとこに来い。一緒に暮らそう。」
「お兄ちゃん!!いいの?」
「当たり前だ。」
ノリのマンションに移り住むことになった
「お兄ちゃん…ありがとう。」
「俺の大切な家族だからな。」
母親の死で、兄弟が1つになった
「学校の手続きとかしないとな。」
「お兄ちゃん…美玲さんのこと…お母さん、ずっと謝ってたんだよ…ずっと…」
「もう…いいよ」
「お兄ちゃん…」
「美玲は、ずっと俺のここにいるから」
胸を押さえる
しばらく休養してノリが帰ってきた
「いろいろ、さんきゅな…ライブごめんな」
「気にすんなよ、またやればいいんだし。」
「あぁ!!」
「そうだ、バラードさ、あれ、発売決まったよ!!」
「ほんとか!!やったな!!」
バラードは、一位を 独占した。
「蓮…この曲な…実は美咲の書いた詩なんだ。」
「……美咲が?」
「奈央が、持っててさ、俺…曲として作ってお前に歌わせて、美咲に聞かせてやろうって…」
「美咲が……そうか、いい詩だな、あいつなら書けるんだよな、恥ずかしいようなセリフ…普通に。俺、羨ましかったしな…」
「蓮…」
「さ!!練習!!」