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いつも、その笑顔で
第12章 気持ちの揺らぎ
「おはようございます」
美咲が出勤すると高瀬が美咲に近づき肩を叩く

「今日からカウンターよろしく!!一人で大丈夫だろ!!」

「はい、頑張ります」

高瀬が微笑む


「ねぇ、美咲さん、あなた、店長と何かあったの?」


美咲に声をかけてきたのは、ベテランの相田志保。


「いえ…」


「店長が、新人にカウンターを、させるのは初めてだから。こびいったのかなと思ったのよ!!」

「そんなこと、してないです!!」


「あら、そう…ならいいけど。」

相田が持ち場に戻る


「気にしない気にしない!!」

菜々が美咲に言ってくれた

「あの人店長に夢中だからさ!!気持ち悪いよねぇ!!」


「そうなんだ?」


「店長が来てから何かと近づいてさ…見え見えなのよ!!店長と結婚でもしたいんじゃないの。」

「店長って…独身?」

「そうだよ!!凄い高級マンションに一人暮らしなんだって。」

「すごい!!」


「ん、何でも、金持ちの息子らしいよ」

「へぇ、そうなんだ。」

「うんっ。ねぇ、終わったらうちおいでよ!!」

「うんっ。」


仕事が終わり、陸を連れ菜々の家に向かった


「お邪魔します」


「どうぞ!!陸くん、好きなおもちゃ何でもいいから、拓也と遊んで!!」

「うんっ!!」

子供たちは、おもちゃに夢中だった


「紅茶でいい?」

「うんっ!!」

「そろそろ旦那帰ってくるけど気にしなくていいからね!!」

「あ、はい」

少したつと菜々の旦那の司が帰ってきた

「お邪魔してます。」

「あ、どうも。」


真面目そうながっちりした旦那さんだ


「ねぇ、買い物してきてくれない?」

「え、やだよ、疲れてる。」

「お願い。」


「やだ、お前行ってこいよ。拓也見てるし」

「えぇ、だって。」

「あ、いいよ、待ってるし行っておいでよ。」

「そう?ならちょっと行ってくるね。ごめんね」

菜々が出て行った


子供たちと一緒に遊んでいたら


「美咲さん…」

旦那に呼ばれた

「はい?」

「ちょっと手伝ってもらっていいっすか?」

「あ…はい!!」

荷物を二人で持った

「そっちの部屋に…」


「はい」

その瞬間、突然荷物を離し美咲の後ろに回り込まれた

「!?」



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