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いつも、その笑顔で
第13章 帰国
「陸!!幼稚園行くよ」
「うんっ!!」
部屋から出る二人の前に蓮が立っていた
「蓮!?」
「美咲!!話そう」
「…パパ…?」
「陸…俺がわかるのか?…」
「パパ……ギター…の…パパ…」
「陸!! おいで!!」
両手を広げる蓮
「パパ!!」
肩を落とす美咲…
「入って…蓮…」
部屋に蓮をいれる
「あ…あのギター…俺の……」
「あれね…楽器屋さんの前通ったら陸が泣いて、あれが欲しいって離れなくて……中入って…見てみたらあなたのギターだった…なんか……嬉しかった…」
「そうか……」
「パパ…弾いて」
「あぁ…」
陸を前に座らせて…弾き出した
陸の笑顔が美咲には痛かった…
陸が、ギターをききながら眠ってしまう
「寝ちまったな…可愛い顔して…」
「蓮…」
「美咲…ごめん…あの女は…」
「いいの、もう。私の中で整理したから。」
「ごめん…な…どうかしてたんだ…」
「私なら平気だから」
「美咲…俺、お前が好きだ、前と変わらず好きだから」
「蓮、私、高瀬さんと………」
「美咲!!」
蓮に抱きしめられる美咲
懐かしい香りだ…
「蓮…」
「美咲…っ」
「ごめん…蓮…」
離れる美咲
「美咲…あいつと別れろよ…何かあいつ好かねー……」
「蓮…やめてよ…彼は、いい人よ。優しくて、誠実で。」
「諦めない!!俺、美咲が好きだ!!美咲しかいないんだ!!」
「帰って…仕事あるから…」
「また来るよ…」
蓮が帰っていった
仕事に向かう美咲