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いつも、その笑顔で
第13章 帰国
「最近店長と親しいみたいね」
相田志保だ
「そんなことないです…」
「気をつけなさい。あの人…手早いから…」
高瀬をあの人と呼んだ…
「あの…相田さん…店長とは?」
「別に…ただ、入った頃から一緒にいるからわかるのよ。」
意味深な口調に戸惑う美咲だ
「美咲さん、食事一緒にどう?」
高瀬が休憩時間の美咲に声をかけた
「あ…はい」
高瀬の車に乗り込み、レストランに入る
「美咲…これ」
テーブルの上に小箱が置かれた
「高瀬さん?」
「開けて」
開けるとキラキラ輝くダイヤがあった
「美咲…結婚しようっ」
「高瀬さん…私、まだ何も考えられなくて」
「わかってる、ゆっくりでいいって言ったろ、急がないよ。陸くんのことも考えなきゃいけないし…結婚したら陸くんの父親にならなきゃいけない責任もあるし」
…え?陸の父親…………
待って……陸のパパは………………蓮………だけ……
…混乱していた
「美咲…明日会わないか?休みだろ?マンションに来ないか?陸くん幼稚園に預けた後。」
「あ、明日は実家に行かなきゃ。」
とっさの嘘だった…
「そっか…俺のベッドで美咲抱きたかったのにな…」
「やだ…高瀬さんたら………」
「ふふ…可愛いな美咲…また鳴かせたいな……」
…私…なんだろ…もうわかんない……
…蓮…
…会いたい……
…え?
…私、今………
気持ちが解らなくなっていた
「ままぁ!!」
幼稚園に陸を迎えに来た美咲
「お母さん、失礼ですが…陸くんのお父さんて…」
「え?」
「今日、絵を書いてたんです。これなんですが」
美咲は涙ぐんでしまった
蓮と美咲の間に陸……蓮の手には、ギターが……
…陸…