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私達が人間を辞めた日【外伝】 寿~孤独な支配者~
第7章 決別
麗奈に腕を回されると、体がひんやりと冷たくなった...
先程俺のマンションの前なら簡単に腕を振り払えたし、今だって容易く振り払って帰れるはずだが...この家で麗奈に触れられた瞬間に、己の潜在意識が俺の体を硬直させた。
「せっかく来たんだからさぁ、前みたいに楽しもうよ?優真君の体あの頃と別人みたいに逞しくなって...ちょっと味見したいな?」
俺より何倍も非力なはずの麗奈に...再び振り返らせられる。
麗奈がベッドに座り、何の躊躇いも無く服を脱ぎ始める姿を見れば、背筋を冷たい汗が伝った。
そして麗奈は股を開き...下着越しの股を指差して言う。
「ほら、舐めていーよ?優真君舐めるの好きだもんね?」
この女は何を言っているんだ?
昔の俺が従い続けたのは母の写真で脅されていたからであって、望んで麗奈と関係を持ち続けたはずがない...
今の俺が麗奈に従う必要は全く無い...俺はあの頃とは違う...変わったんだ...
それなのに...俺の体は更に冷たくなり...勝手に麗奈の下着を喰わえ...昔のように脱がせていた。
違う!!俺は変わったんだ!!もうこの女に従う理由も...従う必要もない!!
「優真君は素直だねぇ。本当に変わってない...」
麗奈の囁き...自分で認めたくない事実を突き付けられた瞬間...
俺の中で何かが弾けた...