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私達が人間を辞めた日【外伝】 寿~孤独な支配者~
第9章 危険な思考
ただひたすらに突く...突く...突く...
姉妹は何らかのアイコンタクトをしているようだが、美紅の方は既に絶望に支配されている。
お前たちにこの状況を打破する力は無い...
どうだ...何も言えず...何も伝えられない気分は?
ほんの一瞬...捨てたはずの自分が、愛華に何もできなかった過去の自分が脳裏を過る。
...後悔なんてしていない...何故なら、あの時の俺にできる事なんて無かったのだから。
俺だけじゃない...人は人を救えない。
だから...俺は今も昔も...間違っていないんだ。
人の幸せを奪う事こそが、本当の幸せなんだから...
美樹を犯す腰の動きを停止し、美紅の首を締める。
「嫌あぁ!!駄目ぇっ!!」
美樹が俺の手首に噛み付き、鋭い痛みが走る。
肉棒を抜いて美樹の横腹を殴り付けると、美樹は堪らず口を離し...呻き声を上げて横に転がる。
それを横目に再び美紅の首を締める。
「辞めてええぇ!!」
涙を流して叫びながら俺の元に這う美樹...
やはり...誰かを守りたい等と考える人間は...醜い。