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私達が人間を辞めた日【外伝】 寿~孤独な支配者~
第9章 危険な思考
脆い...
生きているのか死んでいるのかすらわからない...全く抵抗も反応もしなくなった美樹を見て、激しい苛立ちが沸く。
「...あ...ぅ....」
床に倒れた美樹の髪を引っ張り上げると、微かな声が漏れた。
どうやら死んではいないようだ。
それでも手を離せば美樹は事切れたように床に崩れ落ちる。
妹の死体の前で散々弄び、俺に怒りをぶつける美樹を返り討ちにして、自分の弱さを体に教え込んでいる内に、美樹はすっかり気力を失ってしまった。
「もういい...死ね...」
美樹の頭を床に叩き付ける...
何度も繰り返していると、床におびただしい量の血の水溜まりができていく。
絶望した顔...悲鳴...俺を喜ばせる物はいくつも有ったが、その時間はあまりにも短いのだ。
そうか...脆いなら何人も用意すればいいじゃないか...尽きる事が無いくらい大勢の女を...
準備が必要だろうが、俺の権力なら可能だ。
ようやく手を停めると、美樹はもう動く事は無かった...
その事実よりも、新たに浮かんだ計画に...胸が踊った。
これからはもっと...絶望の表情が見れそうだ。