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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
思わず逃げようとしたあたしの腕をナツは引き、大きな身体の中にあたしを入れて、ナツ特有の男の匂いであたしを惑わせる。
「捕まえた――」
嬉しそうに、だがどこか超然と。
ココア色の瞳は艶めいた熱を強めながら、あたしを覆い尽くそうと猛攻をしかける。
そしてナツの手があたしの顎にかけられ、美しいその顔が傾き、あたしの唇はナツの唇に塞がれた。
ちゅるちゅると音をたてて触れる唇の感触に、腰の辺りがぞくぞくして止まらない。
ああ、赤ナツの時とはまるで違う、生きているかのようなナツの唇。
「しーちゃん、舌……出して?」
抗えない。
この甘く誘う声に。
顔の角度を変えながら、ぴちゃぴちゃと音をたてて絡み合う舌と舌。
これはなに?
これもキス?
忙しく荒くなる呼吸はどちらが先か。
気持ちよくてたまらない。
「ん、んふぅ、んんっ」
「可愛い……しーちゃん。もっと深く、舌絡めて……」
舌同様、腕を伸ばして抱き合う身体もさらに密着し、次第に相手のリズムに染まろうと、息に合わせて身体も揺れる。
余裕無くして甘ったるい声を響かせれば、ナツの舌の動きが大胆となり、そしてまたあたしの声が大きくなって、悪循環――。
なにこれ、足がガクガクする。
崩れ落ちそうになるあたしをぎゅっと抱きしめて、そしてナツは唇を外した。
紅潮してとろんとした顔は、凄絶に色っぽい。
そのナツの唇から伸びた銀の糸があたしに繋がっている。
恥ずかしくて顔をそむけたあたしを、ナツは許さない。
あたしの顔を手で真っ正面に固定して、気持ちよさそうな悩ましい表情をわざとあたしに見せつけながら、彼はいつも押しつけていた腹の代わりに、質量ある彼の股間をあたしの秘部に押し当て、ゆっくりと回す。
「今度は、ナカでイカせてあげるよ、シズル」
耳もとに響く誘惑の声音。
その目が、捕食者のように瞬いたのを見て、魅入られたあたしの、下腹部の奥がどくっと呼応した――。