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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)
あたしの哀願に、サクラが答えた言葉は――。
「俺は……あなたの唇のハジメテを奪ったんですね……?」
今、どうでもいい話題だった。
「奪ったというか、あたしが勝手に……。ねぇ、それより……」
「奪ったんです、俺が」
熱に浮かされたようなサクラの声。
「だから、その責任は……俺がとらねば」
「責任なんて……、それより、サクラぁぁ……」
「本当のキスをお教えします。
俺が、愛を込めて」
そしてサクラは――、
「……っ!? く、ふぅ……んんっ」
荒々しく、喘いでばかりいるあたしの唇を奪ったんだ。
さっきあたしがしたような、小鳥の啄みのような軽いものではなく、唇を甘噛みしたり吸われたりして貪られているような、強いキス。
僅かに出来た隙間に熱い舌を差し入れて、下唇の内側を左右に舐めてくれば、直撃されたように思いきり秘部がきゅんきゅんと疼いた。
ぞくぞくが止まらないあたしが甘美な声を漏らすと、サクラは嬉しそうに笑い、顔の角度を何度も変えて湿った唇であたしの唇に吸い付いてくる。
あたしが酸欠状態になれば、少し顔を離して、あたしの顔中に注ぐキスに切り替えてはあたしに呼吸させ、呼吸が安定すればまた激しく口付けてきて、あたしから酸素を奪う。
呼吸の自由すらサクラに奪われても、サクラをこんな近くに感じるのが嬉しくて溜まらず、なにより蕩けるような口付けが気持ちよくて、あたしからも唇を突き出すようにしてキスを求めた。
こんなキスなんて生まれて初めて。
キスが気持ちよくてたまらない。
あたしは快感の声を隠しきれなかった。
錯覚する。
刺激を受けているあたしの秘部に、追加で与えられている刺激のように。
激しいキスになればなるほどに、下半身の絡みもねっとりとしたものになって、溶けてしまいそうだ。