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性技のミカタ
第6章 驚愕!!紗綾と魔夜
イケメンで優しい男。
免疫の無い紗綾は男の魅力に、すぐに呑み込まれ出会った夜に処女を捧げた。

3日後、紗綾は捨てられた。
男には本命の彼女がいた。
「ノリだよ。ノリ。判るだろ。紗綾が処女だったのには、正直ちょっと退いたけどね」
そう言って男は彼女の元に帰っていった。

紗綾は一晩中泣いた。
フラれた悲しみではなく、あんな男に処女を奪われたのが悔しかった。

「…ちゃんと見なきゃ…」
紗綾は1人目の教訓を生かして慎重に男を吟味してから付き合うようにした。

それから紗綾は3人の男と付き合ったが、長続きはしなかった。
「…どうして?…」
紗綾は悩んだ。

悩みながらも紗綾は5人目の男と付き合い始める。

「…今度の男は大丈夫…今までの男とは全然違う…」
何故、長続きしないのか理由が判らない紗綾は男に尽くした。
彼氏も紗綾を大切に扱ってくれる。

「…今までとは違う…」
紗綾は幸せだった。
彼氏とのセックスは甘美な世界に紗綾を誘う。

「…セックス…最高…」

紗綾は男の良さを実感し心も身体も満足していた。
紗綾が満足している時は、魔夜は現れなかった。
紗綾も魔夜の存在を忘れていた。

ある日、紗綾がキャンパス内のカフェで紅茶を飲みながら読書をしていると彼氏が友人とカフェに入ってきた。

紗綾は声をかけようかと思ったが、彼氏が友人と一緒なので遠慮した。

彼氏は紗綾に気付かず紗綾の背後の席に座り友人と談笑し始めた。

「そう言えば、今の彼女、どうよ?」
友人が彼氏に紗綾の話題を振る。
「紗綾か?」
『…私の事だ…』
紗綾は息を潜めて聞き耳を立てる。

「ダメだよ。あいつは。身体は良いけど面白く無いからね。何でも言う事聞くから便利だけど、所詮、紗綾は身体だけだよ」
彼氏は笑いながら吐き捨てるように言った。

紗綾身体は悔しさの余り椅子に座ったままブルブルと震えた。

何時間、カフェにいたのだろう。
店員が閉店を告げに来るまで紗綾は椅子の上で硬直していた。

店員に促されてヨロヨロと立った紗綾は夢遊病者の様にフワフワ歩き出す。
何処をどう歩いて帰ったのか、紗綾は気が付いたら自分の部屋にいた。
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