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幼馴染と発情期
第6章 ぶきっちょ
瑛士君には恥ずかしくて言えないけど…本当は小さい頃から瑛士君の事がずっと好きだった。
私の片思いなんだけどね…。
こんなに泣かされてるのに変だとは思うけど、気が付いたら瑛士君の事が好きなんだから仕方ない。
「絶対おかしい…」
「え?何が?」
「なんでそんなに泣かされてるのに、あの無愛想男の事が好きなわけ?」
親友の可純(カスミ)ちゃんは私が泣かされる事を良く思っていないみたい。
「何で…かなぁ?」
そんな話をしていると瑛士君が私の所にやってくる。
「おい。弁当」
「あ…うんッ…えっとぉ…今日は瑛士君が好きなおかずたくさん入れたんだぁ…」
高校生になってから給食はなくなったのでお弁当を毎日瑛士君の分と一緒に作っていた。
「あぁ…」
「ちょっと、あんたねぇ!いつも当たり前みたいな顔して持ってくけどお礼の一言くらい言いなさいよ」
「あ?うっせぇな…どーもありがとうございました」
瑛士君はそう言って行ってしまう。
「本当…愛依、世の中にはもっと良い人いるよ?」
「えぇ…でも私、瑛士君にお弁当食べてもらえるの嬉しいなぁ…残さず食べてくれるし」
「まったく…」
毎日こんな感じだけど瑛士君のそばにいられるのは幸せだった。