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幼馴染と発情期
第8章 思春期
ある日学校から帰る途中の事だ。
―プップー
俺の横を高級車が通る。
すると、その車の後ろの窓が開いた。
「賢君、久しぶりだな…家に帰るところだろ?乗って行きなさい」
華織のお父さんだった。
実は華織の家は金持ちで父親はどこか大きい会社の社長であった。
俺も車に乗せてもらい、久しぶりにおじさんと話した。
「―…今日は華織と帰り一緒じゃないのか?」
「あ、はい…朝は相変わらず一緒なんですけど、帰りは…一緒に帰ってないんです」
「そうか…てっきり付き合っているのかと思ったが?」
一瞬吹き出しそうになった。
「いや!そんな滅相もない!」
「そうなのか。いや、華織と話す時他の話だと素っ気ないんだが、君の話になると嬉しそうに話すんでね?もしかしてと思ったんだが…もし!華織と付き合う事になったら報告を忘れないように頼むよ」
「はぁ…あ、あの…付き合う事さり気なく許可しているように聞こえるんですけど…俺なんかと付き合う事になってもいいんですか?おじさん会社の偉い立場の人だし…そしたら将来的にはおじさんが気に入った人とお見合いとか…」
俺がそう言うとおじさんは大笑いをした。
「何を心配しているんだね?おじさんは間違っても華織に見合いなんかさせないよ。華織を嬉しそうな顔にさせてくれるような男と付き合ってもらいたいんだ…だから賢君が良いと思っているんだが…でもそういう関係ではないのか…」
「なれたら嬉しいんですけどね…」
俺は嬉しかった。
おじさんがこんなに認めてくれてるっつーのに…
周りの環境はこんなに恵まれているのに…俺が不甲斐ないせいで…。