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幼馴染と発情期
第1章 いじめっこ


「馬鹿。保健室で待ってろよ」

「ヒック…ヒックッ…あ…新太君…手…」

「あぁ。だから保健室行くところだろ」


新太君は手の傷をガーゼで押さえてるだけだった。


保健室に行って手当てをしてもらう。


幸い深く切れてることもなくて保健室での処置で間に合った。


「先生、少しこいつと二人にしてください」

「わかったわ」


先生は出て行って新太君と二人になると新太君は怪我をしてない方の手で私の手を握った。


「…安心しろ。お前が心配してることは全部俺がなんとかしたから」

「へ…」

「何年一緒にいると思ってんだよ。お前が心配する事くらいわかる。おばさんにはこの事伝わってないよ…いいか?この俺がハゲ共に頭下げたんだぞ。一生感謝しろ」

「新太君…」

「それと。俺も退学にならなかったから。一週間の自宅謹慎は食らったけどな…あいつらは退学になったよ。学校も性犯罪と暴行事件二つも不祥事が起きてどうにかしたかったみたいで、表向きではあいつらが俺を集団でリンチして俺も反撃したってことになってるから。向こうの親達もそれで納得したよ。息子が性犯罪したなんて公にしたくないだろ。今回は菜々は一切関係ないから」

「…新太君…ふえぇッ…」

「菜々は俺が納得させるってことで話はついてる」


新太君は私を抱き寄せた。


「……菜々。ごめん…俺も今まで菜々にしてきたことあいつらと変わらない……これでもう本当に菜々とは関わらないから…」


私は首を振った。


「ちがッ…菜々…これからも新太君と一緒にいたいの…」

「何言ってんだよ?もういいんだよ!菜々いいか?もう俺の言うこと聞かなくてもいい。俺は菜々のことずっと好きで菜々を俺から離れさせない為にいじめてきた。でもな?俺の言うことを拒否せずに自らやるようになっただろ?俺は菜々のこと服従させたかったわけじゃない…ただ愛したかった…」

「…新太君…ふうぅッ…違うのぉ……菜々……菜々ね…新太君とキスして気付いちゃったの…ヒックッ…菜々もずっと新太君のこと好き……ずっと菜々の事嫌いだと思ってて…でも新太君…菜々のことずっと好きだったんだね……よかった」


新太君と唇が重なる。


生きていて一番幸せだった。
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