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第13章 あなたのペット

休憩に入ると、また先輩に呼ばれた。

「三咲さん、休憩終わったらもう一度海外事業部の部長室に行って来てくれる？」

「え…私、何かお掃除足りなかったですか？」

「そうじゃなくて、さっき内線で瀬川部長から直々に三咲さんに手伝って欲しい雑務があるから来て欲しいって連絡があったのよ。受付の方は代わりに行く人いるからしっかり仕事して来てね」

「は、はい…」

さっき言ってた後ではこの事？

でもお仕事中に呼び付けるなんて…

先輩がいなくなると他の派遣社員の子がわざと私に聞こえるように言った。

「さすが男性社員に一番人気の三咲さんですよねー」

「ちょっと可愛いと大して仕事出来なくてもご指名入っちゃうのね？またお得意の色目使ってんじゃないの？」

「ちょっと！絵実は色目なんて！」

「いいよ！…私気にしてないから…社員の人に誘われてご飯とか行っちゃったもん…」

「でもそれは向こうが無理矢理誘って来たからであって…」

「かばってくれてありがとね…私、部長室行ってくるから…」

「ううん…頑張ってね」

一人でもわかってくれる人がいればいいや…。

あの人達とは仕事以外で関わる事ないもん。

あんな風に言われたのはショックだけど。