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幼馴染と発情期
第16章 俺とお姫様
俺…死んだのか?
背中がまだ痛い…。
「………ン…ジャン」
サラの声が聞こえる。
近くにいるのか?
俺はガバッと起き上がった。
すると、サラが俺のすぐ傍らにいる…。
「サラ!お前なにしてんだよ!?早く逃げろ!」
ん?ここどこだ?森にいたはず…
俺は豪華な造りの部屋のベッドの中にいた。
すると、サラが抱きついてきた。
「ジャン!!良かったぁ!!」
「アレ?どうなってんだ?…痛てて」
背中がまだ疼く。
「大丈夫!?ジャンが気を失った後すぐにうちの戦士達が来て助かったの!それでジャンをお城に運んでもらって…お医者さんに治療してもらったよ」
「あぁ…そうか…サラに何もなくて良かった」
しかし、あんな大事な所で気を失うなんて…
その時、部屋にフィリップが入ってきた。
サラは急いで俺から離れる。
「気がついたか?」
「あぁ…助かったとはいえサラの事守りきれなかった…ごめん」
「いや、謝るのは俺の方だ!騒ぎが収まるまで二人には隠れていてもらうはずだった…森にまで兵がいたなんて想定外だった…俺のミスだ。本当に申し訳ない」
フィリップは何度も俺に頭を下げた。
「フィリップ、いいって!そんな謝るなよ!」
フィリップの話によると、以前あの兵達の国はこの国を乗っ取る為にあの国の姫とフィリップを結婚させようとしたが失敗し、今度は攻めてきたという事だった。
今回は隣の国の加勢もあり、追い返す事が出来たようだ。
俺は背中の怪我が治るまで城で治療を受ける事になった。