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幼馴染と発情期
第17章 王様のメイドさん


そんなある日の事だ。

この日は城中がなんだか騒がしかった。
戦士達が出動までしている。

メイドの私達は城の外に出る事を禁止される。

うちの王様も珍しくエマを置いて城を出て行った。

「クロエ…」

エマが不安そうな顔で私を訪ねてきた。

「何かあったの?」

「隣りの国が奇襲かけられてるって…こっちの国にも来るかもしれないみたいで…」

「え?」


まさかこんな事が起こるなんて…。

フィリップ王様の事が頭の中でいっぱいになった。

こんな事になるならもっと話せばよかった…。

もしもの事があったら…もうフィリップ王様も…。

「……。ちょっと行ってくる」

「へ?どこに?」

「隣りの国」

「駄目!クロエ!そんなの絶対駄目だよ!危ないんだよ!?どうして…」

「フィリップ王様ともう会えなくなるの…やだから」

私はエマの制止を振り切って城を出た。

こっちの町は奇襲されていないが、町は静まり返っていた。

街の周りには兵士が配置されていて簡単に出られない。

しかし、ここで生まれ育ったわけで抜け道だって知っている。

私はなんとか町を抜けて、フィリップ王様の国に向かった。
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