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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss




――ドサッ


「イッテェ…お?俺、人間になってる!すげぇ!」


俺は完全に人間になっていた。


ん?でも…何も着てねぇ…このままじゃ出れねぇな。


とりあえず、デカイ葉っぱで大事な所を隠しておこう。

これで大丈夫だろ。

さてと、ティナ姫の所行こう。俺はさっさと城に向かって走った。


ティナ姫の部屋にはあの木から頑張れば、人間でも入れるだろう。


お、俺、木登り上手いかもしんねぇ!初めて登ったのに結構簡単に登ることができる。


俺は猿のように、枝にぶら下がってティナ姫の部屋のバルコニーに飛び移ろうとした。


すると、バルコニーのガラス戸が開いて出て来たのは、あの毎朝ティナ姫の所に来る男だ。


「あ…どうもー!」


俺、人間の言葉話せてる!


「どうもー…って、どうもじゃねぇ!何者だ!?」

「キース?どうかしたのぉ?」


部屋からティナ姫が出て来ようとした。


「ティナ姫ー!俺、俺、誰か、わかるだろ?」

「姫様、変質者です!お下がりください!」


キースと言う男はティナ姫を部屋の中に押し入れてしまった。


「変質者じゃないぞ!」

「よく、その格好で変質者じゃないなんて言えるな!二度と姫様の前に現れるな」


キースという男は腰にある剣を抜いて、俺がぶら下がっている枝を切った。


―ドサッ


本日二回目の落下。


「いってぇ!くそ!」


ティナ姫に近付く事さえ出来ねぇ…。

しかし、大事な所は隠してんのに変質者扱いか…もっと隠さないとダメなんだな。


俺は、一時退散する事にした。

とりあえず、行く所もないし人間のいる所に行こう。

城下町へと向かった。
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