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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss
じいさんの家はかなりぼろかった。
「ぼろいな」
「家がないよりはマシじゃろう…」
じいさんは俺にぼろいがなんとか着れそうな服をくれた。
「お前さん…隣の国からきなすったんじゃろ?身包みまではがされて可哀想に…隣の国は今、ボロボロじゃからのう…」
「は?隣の国なんか行った事ねぇし」
「なんと…そうかそうか。それはすまないねぇ…わしは隣の国に住んでおったんじゃが…今の王になってから税の取り立てやらなんやらひどくなってのう…家も財産もぜーんぶ国に持って行かれてしもうた…」
「ふーん…隣の国ってそこの王子とティナ姫が結婚するっていう話じゃなかったか?」
「これ!クリスティーナ姫様の事を気軽に呼ぶでない!…クリスティーナ姫様と結婚するのは王の弟のエドワード王子じゃ…エドワード王子じゃったら安心じゃが…」
「王ってどれだけ嫌な奴なんだよ…」
「前は良い王じゃった…半年前から突然変わってしもうたんじゃ…顔付きまで変わって別人みたいじゃった…時にお前さん名前をきいとらんかったな」
「名前か?ああ!失礼した!服もらったのに名乗ってなかったな。俺はザックだ」
「………!」
じいさんは目を見開いた。
「…そうか…どうりで…ザック、外を出る時はこの黒い布をはおるんじゃ…」
なんなんだ?このじいさんは…
一応、服もらったし、もらっておいた。